RankBrain(ランクブレイン)GoogleのAI技術から考えること

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本日、「RankBrain」(ランクブレイン)と呼ばれるAI(人工知能)技術がGoogleの検索アルゴリズムに導入されているというニュースが報道されました。

 

【鈴木謙一さんの海外SEO情報ブログ】
AIベースの新アルゴリズム“RankBrain”をGoogleが導入済み、SEOはどう対応すべきか?

 

【SEO Japanさんのブログ】
RankBrain(ランク・ブレイン)。人工知能は、既に、Googleの検索結果を処理している。
で紹介されています。

 

【情報元はコチラ】
Google Turning Its Lucrative Web Search Over to AI Machines

Meet RankBrain: The Artificial Intelligence That’s Now Processing Google Search Results

 

実際に、今回のRankBrain(ランクブレイン)がどういうものなのか、今後の展開も含め考えたいと思います。

 

RankBrain(ランクブレイン)とは

Bloombergのインタビューの中で、RankBrain(ランクブレイン)はGoogleが今までAIに投資してきた結果であり、非常に重要なアルゴリズムとなってきていると述べています。

新たな言葉の検索に威力を発揮

If RankBrain sees a word or phrase it isn’t familiar with, the machine can make a guess as to what words or phrases might have a similar meaning and filter the result accordingly, making it more effective at handling never-before-seen search queries.

今まで聞いたことがないような言葉やフレーズが出てきたときに、近い言葉を推測してそれにもとづいて検索結果を抽出する。ということ。
なので、誰も使ったことがないような新たな言葉の検索の場合に威力を発揮するということです。

すでに15%のクエリを処理している

The system helps Mountain View, California-based Google deal with the 15 percent of queries a day it gets which its systems have never seen before, he said.For example, it’s adept at dealing with ambiguous queries, like, “What’s the title of the consumer at the highest level of a food chain?” And RankBrain’s usage of AI means it works differently than the other technologies in the search engine.

RankBrain(ランクブレイン)はGoogleのクエリの15%を処理している。「食物連鎖の頂点は?」のようなあいまいな意味合いの言葉に効果的である。ということですでに15%のクエリに展開されているとのことです。

以前、Googleでは毎日16%は新たなキーワードが検索されているという情報もあったので、新たなキーワードはほぼこのRankBrainが制御しているようです。

曖昧な言葉への対応はモバイルユーザーに有効

Keeping an edge in search is critical to Google, and making its systems smarter and better able to deal with ambiguous queries is one of the ways it can keep a grip on time-starved users, who are now mostly searching using their mobile devices.

ここでも引き合いに出てくるのは「モバイルファースト」です。時間のないモバイルユーザーに対して曖昧な言葉を解釈することは重要だと。実際、これは音声検索とも絡んでくるんでしょうね。いちいち単語を入力してられないので口語ことばを理解する必要があるのでしょう。

RankBrain(ランクブレイン)は数百あるアルゴリズムの3番目に重要!?

RankBrain is one of the “hundreds” of signals that go into an algorithm that determines what results appear on a Google search page and where they are ranked, Corrado said.In the few months it has been deployed, RankBrain has become the third-most important signal contributing to the result of a search query, he said.

RankBrain(ランクブレイン)はここ数ヶ月のうちに数百あるランキングアルゴリズムの中で3番目に重要なシグナルになった。ということでこの仕組みが非常に重要なものであると述べられています。確かに上記のように全体のクエリの15%が影響するとなるとかなり重要であることは間違いありません。

RankBrain(ランクブレイン)は人間を超えた?

So far, RankBrain is living up to its AI hype.Google search engineers, who spend their days crafting the algorithms that underpin the search software, were asked to eyeball some pages and guess which they thought Google’s search engine technology would rank on top.While the humans guessed correctly 70 percent of the time, RankBrain had an 80 percent success rate.

検索エンジンの技術者にいくつかのサイトを見てもらい、どのサイトが1位になるか当てるというテストを行ったところ人間の場合は70%の正解率、RankBrain(ランクブレイン)は80%の正解率だったそうです。これをもってRankBrain(ランクブレイン)は人間を超えたと誇張しているみたいですね。

でも、よく考えると、ん?と思ってしまいます。検索エンジンは人間の求めるものを出すのが目的のはず。であれば人間のテスト結果が100%であってこそ優れた検索エンジンと言えるのでは?と思ってしまうのですが。。
いずれにしても人間のテスト結果と近い答えが出せるということはすばらしいことですし、もう一つはこのシステムがAI(人工知能)のため機械学習によってどんどん進化するというのが大きいと思います。

ある意味人間を超えるのではなく、人間と一致するシステムに進化するときも遠くないかもしれません。

 

今後の展開として考えられること

ここからは完全に妄想の話になるのですが、今後のGoogleの展開について考えたいと思います。

曖昧検索が加速する

今回のRankBrain(ランクブレイン)、もうすでに展開中ではありますが、新たな言葉や曖昧な検索に非常に効果的とのこと。こうなってくると実際には曖昧な検索というものの答えを導いてくれる新たな仕組みとして進化しそうです。

私たち、ある種、業界にいる人間にとってはどういうキーワードで検索すると求める結果が出るかみたいなことは経験上、無意識のうちに認識しているのですが、これは意外と人間の高度な処理能力の上で成り立った経験則のようなもので、たとえば親世代の一般の人からするとそもそも「何を検索すればいいかが分からない」というのが現実なのです。

また、私の子供などは、タブレットを与えた当初、自分でYoutubeに文字を入力して検索していたのですが、誤入力が多かったため、音声入力を教えてあげたところ、今では完全に音声入力を使いこなしています。私などはまだ音声で入力するのが恥ずかしいと思ってしまうのですが、アメリカでは10代の若者の50%以上が音声検索を毎日使うという世の中にもなってきているようです。

実際、このように各世代の検索体験をより新しいものにする技術としてRankBrain(ランクブレイン)は有効活用されそうです。

対話型検索も進化する

曖昧な検索を推測することができるRankBrain(ランクブレイン)ですが、推測するには情報が多いほうがより正しい結果を導き出せるでしょう。「キーワードやフレーズを入力する」というだけの現時点の検索システムではある種、限界があるのかなという気もします。RankBrain(ランクブレイン)が曖昧な言葉を理解できるのであればそれをさらに精緻に近づけるためにもう一つの情報を求める対話型の検索というのも一つの考え方かも知れません。

ウェアラブル端末との連携

もちろん上記の対話型というのが情報を得るには手っ取り早いとは思いますが、逆に、何も言わなくてもこちらが求めるものを悟ってくれるのがベストであることに違いありません。そのための別の情報としてはウェアラブル端末との連携は考えられるのではないでしょうか。ウェアラブル端末で得られた声質、脈拍、振動などからユーザーの状態を把握し、入力されたキーワードやフレーズの答えを導き出す。このようなことは今後AI(人工知能)技術を元にどんどん進化していきそうです。

Now on Tapとの連携

Android6に搭載されたNow on Tap。Now on Tapの未来については別記事でも記載していますが、検索とNow on Tapの融合は今後ますます進化しそうです。また、ここにもRankBrain(ランクブレイン)の技術は活用されていくと考えられます。AI(人工知能)の技術を生かせばユーザーが検索しなくても今どういう情報を与えるべきかということをどんどん学習されていくことでしょう。AI(人工知能)のいいところは使えば使うほど進化していくということ。毎日使い続けることでそれぞれのユーザーに最適化されるシステムとなりそうです。

 

まとめ

いやー、妄想が激しくなってしまいました。Googleなどがこのような新たな技術を出してくると未来への夢がつながりますね。年を取っても時代に取り残されずうまく使いこなせる人になりたいと思います。

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